グラフィックデザインの基礎を学ぶ : クリエイティブな世界への扉

ビジュアルコミュニケーションの重要な要素であるデザイン。自身の思いを表現するアートとは異なり、デザインの先には必ずクライアントがいます。この記事では、デザインに興味がありこれから学ぶ人や、デザイナーとして活躍しているがデザインのアイディア欲しい人などに向けて、デザインの基本を学び( なおし ) 、クリエイティブな世界への扉を開くためのステップを紹介します。デザインの重要性、デザインプロセス、そしてデザインの要素について探り、デザインの世界への旅を始めましょう。

デザインとは何か？

デザインはビジュアル・タイポグラフィ―・レイアウト・カラー4つの要素を組み合わせ、クライアントのターゲットに受け入れられる価値を創造します。デザインは、NFT、広告、ウェブサイト、製品、建築物など、さまざまな分野で重要な役割を果たしています。

デザイン4つの要素

デザインの世界に足を踏み入れる前に、まずは基本的なデザイン要素を理解することが重要です。

1. カラー

カラーはデザインの中核です。色の選択は感情やメッセージを伝えるために不可欠です。例えば、赤は情熱的でエネルギッシュなイメージを、青は冷静で信頼性のある印象を与えます。黒やグレーなどの無彩色は拡張の高さやスタイリッシュな感じを演出できます。また、コントラストの強弱で印象や、同じ色味でも彩度と明度を調整し印象をコントロールすることが可能です。

配色はWebなら色の三原則RGB、印刷物はCMYKを使うよ。

2. レイアウト

レイアウトは要素の配置方法をすることです。バランス、対称性、配置の工夫は、デザインの見栄えや効果に影響を与えます。マージンを大きくとると版面が小さくなり、静かで落ち着いた印象に。逆だと賑やかでたのしい印象となります。また、グリッドレイアウトを目安として要素を配置していくことでレイアウトが容易になります。

写真のレイアウトも重要。
角版・全面裁ち落とし・三辺裁ち落とし・切り抜きなどがあるよ。

3. タイポグラフィ―

書体は文字の形、フォントは文字のスタイルを指します。日本でよく使われている書体は明朝体とゴシック体で、明朝体には和風・伝統・高級というイメージがあり、ゴシック体には洋風・モダン・カジュアルといったイメージがあります。伝えたいイメージで文字を選定しましょう。

4. ビジュアル

イメージや写真は、アイキャッチとしても効果的です。人間の眼は文字情報だけの時よりも視覚的な情報があった方が印象に残ると言われています。イメージと写真などのビジュアルは、商品の魅力を伝わりやすくし、伝えたいメッセージを強調します。選択したイメージは目的に合ったものである必要があります。

デザインプロセス

周りのデザイナーで結果を出している人には共通点があります。自分のプロセスを持っており、全員が同じ 1. リサーチ の工程を最重視していることです。良いデザインを生み出すためには、プロセスが重要です。デザインプロセスは以下のステップで構成されています。

1. リサーチ

デザインプロジェクトを開始する前に、クライアントの要件や目標を理解することが不可欠です。関連情報を収集し、競合分析やトレンドの調査も重要です。デザインの目的とターゲットを明らかにし、5W1Hを根掘り葉掘りヒアリングした上でコンセプトの決定をします。リピートが多く信頼されているデザイナーにインタビューしたところ、この工程は、デザイン自体が１日で終わったとしてもその３倍はかけるとのことでした。とても大事な工程です。

リサーチが終わらない限り何もしないと言っていたフリーランスのデザイナーも！

2. アイデアの収集

リサーチの過程でもうひとつ大切なことは、アイディアを収集すること。デザイン業をずっと行っていると、経験が蓄積されていきます。同じ業種、同じ形態、同じクライアントの時がでてきます。常に新鮮なアイディアを持つために、インプットはもちろんピンタレストなどで他の人の制作物を見るのも勉強になります。

見つけたアイディアを盗作は絶対にNG。
そのアイディアの要素だけを抜き出し、まねるなら技術の上達にもなるよ。

3. スケッチとざっくりレイアウト

アイデアを紙にスケッチしたり、デジタルでざっくりレイアウトを行います。クライアントの希望は叶えられているか、コンセプトに沿ったものになっているかを確認します。

4. デザイン作成

実際のデザイン作業が始まります。レイアウトを決定し、書体やタイポグラフィーを選定し、配色をしてデザインを構築します。順序はやりやすさが個人によって違います。ただし、レイアウトが最初に決まっていると書体の選定などもしやすいです。

5. フィードバックと修正

クライアントやチームからのフィードバックを受けて修正を加えます。デザインを更に洗練させます。

6. 納品

最終的なデザインを納品し、プロジェクトの完了です。

デザインの重要性

デザインは単なる美的な要素を超えて、問題解決の道具となります。デザイナーは、抽象的なアイデアを視覚的な成果物に昇華させ、複雑な問題に新たな視点を提供します。ユーザー中心のデザイン思考は、ユーザーのニーズを的確に把握し、それに合致するデザインソリューションを生み出すためのプロセスです。ここまで紹介してきた方法論に基づいたデザインは、人々の生活をより便利で効果的にするのに貢献します。

デザインの未来

デザインの未来はさらに魅力的で挑戦的なものとなるでしょう。AIとの共同作業、バーチャルリアリティ、メタバースなどのテクノロジーの進化が、新たなデザインの次元を開きます。これからのデザインは、情報の洪水に対処し、より深い感情を呼び起こす能力を強化するでしょう。我々は、このデザインの旅を驚きと創造性に満ちたものとして楽しみにしています。将来のデザインはどのように変化するでしょうか？

まとめ

デザインは芸術と科学の融合で、私たちの日常生活に欠かせない要素です。デザインの基本要素を理解し、デザインプロセスを掌握することで、クリエイティブな世界への旅を始める準備が整います。デザインの力を借りて、メッセージを効果的に伝え、魅力的なビジュアル体験を創り出すためのスキルを磨きましょう。デザインは無限の可能性を秘めた芸術ともいえるものです。